TUTTO QUELLO CHE UN UOMO
(R. Kunstler – S. Cammariere)
君のためでないというなら、何もかもが無意味だ。この果てしない空の下で、真実の物など何もない。君のためでないというなら、孤独を味わいたくない者のために歌って聞かせる歌を、どうして思い浮かべられよう。君のためでないというなら、ぼくの空は崩れ去るだろう。君のためでないというなら、ぼくは無なんだ。君なしじゃ生きてゆけないから。君が行ってしまうと息もできなくなるから。一緒にいると目を閉じるだけでぼくは飛ぶ。憂鬱な気分も突然消えてしまう。ぼくの思いはすべてを覆い隠し、君と共にただ一つの真実を見つける。言葉に出さなくても、君だけが、ぼくの求めるものを伝えてくれる。生きている限り君を放さない。一人の男にできる全てを、こんどこそ君のためにしてみせよう。…ぼくにとって君こそ一人の男が夢見得る全て。